アドミッション・ポリシー

求める学生像 医療経営・管理学専攻では、高度専門職業人の養成という本専攻の目的を踏まえて、課程修了後の現場における貢献度・創造性・実現可能性について資質と能力を有する者を求めている。
入学者選抜方法との関係 前期と後期に行う学力試験(専門基礎知識)、小論文、面接試験、これらの科目に出願時に提出を義務付けている志望理由書を含めて、それぞれ100点満点で、総合得点の高いものから順に選抜している。ただし、1科目でも60点未満の科目があれば不合格となる。

ディプロマ・ポリシー

教育の目的 医療経営・管理学専攻は、専門分化した医療技術を、人々が「安心・納得・一体感」を持って生活し、人生を過ごせるよう、統合・調整・組織化できる高度な専門職業人を育成することを、教育の目的としている。その目的のもとに展開する本課程を修了し、下記の学修目標を達成した者に、修士(医療経営・管理学修士(専門職))を授与する。
参照基準

大学基準協会公衆衛生系専門職大学院認証基準
※本課程は、大学基準協会による公衆衛生系専門職大学院認証評価を2018年に受審し、適合認定(認定期間は2024年まで)を受けている。
九州大学大学院医学系学府医療経営・管理学専攻に対する認証評価結果 

学修目標

以下を学修の目標とする。

A. 主体的な学び・協働 
・ 医療の問題意識を常に持ち、自ら進んでその問題を解決していこうという志向をもつ。 
・ 問題を論理的に現場や社会に対して伝えることができる。
B. 知識・理解
・ 医療コミュニケーションの目的、技法、阻害要因、医療紛争の予防について説明ができる。
・ 医療管理の目的、組織管理、安全管理、医療の質の管理、人事管理、財務管理について説明ができる。 
・ 医療経営の目的、経営戦略、経営組織、事業計画、マーケテイングについて説明ができる。 
・ 医療政策の目的、仕組み、関連法規、現状の問題点について説明できる。
C-1. 適用・分析 
・ 基本的な統計学的、疫学的手法を用いて定量することができる。
・ 医療経営・管理に関する問題を調査し、対策・改善を行うための仕組を構築できる。 
・ 医療政策に対応した経営を実践できる。
C-2. 評価・創造 
・ 問題解決を組織的に行っていくための専門的な方法論に基づいて、現場の問題に対して目的を明確にし、具体的な対策を組み立て、結果を評価し、改善することができる。
D. 実践
・ 利害関係者の多様な利害を調整し、コンセンサスを得るプロセスを担うことができる。 
・ 根拠をもとに、周囲のスタッフと現場の認識を共有し、改善に向けた共同作業を行いながら、自身も組織も成長することができる。 
・ 最終的に、医療を通して社会へ貢献したいという意欲をもつ。
・ 患者、職員が納得した医療を届けるための仕組みを提案することができる。

カリキュラム・ポリシー

医療経営・管理学専攻は、ディプロマ・ポリシーを達成するために、別表(カリキュラム・マップ)の通り、教育課程を編成する。

教育課程は、疫学・生物統計学等を基盤に、医療政策・医療経営・医療管理・医療コミュニケーションの分野を加えて構成する。医療・保険に関する幅広い問題について特色ある総合的な教育を行うために、授業科目は共通基礎科目群、医療学基礎科目群、必修専門科目群、選択専門科目群に分けて編成する。非医系学生に対して必要とされる医学・医療に関する基礎知識を含む科目群「医療学基礎科目群」を通して主体的な学び・協働(A)を育み、疫学、医学統計学を含む科目群「共通基礎科目群」を通して公衆衛生学の基盤を固めた上で、医療経営・管理に不可欠な医療政策学、医療財政学、医療経営学、医療管理学、医療コミュニケーション学、演習からなる科目群「必須科目群」を通して知識・理解(B)、適用・分析(C-1)が育まれ、医療経営・管理に必要な幅広い領域の科目を含む科目群「選択専門科目群」を通じて、医療経営・管理における評価・創造(C-2)、実践(D)が育まれている。
【研究指導体制】演習は学生の知識・技術を重視し、希望を基に主指導教員を決定する。学生の研究内容に応じて、複数の教員(主指導教員1名、副指導教員1名)による研究指導体制を整え、演習Ⅰ・Ⅱを基盤に研究指導を行う。
【継続的なカリキュラム見直しの仕組み(内部質保証)】1年は基盤的な学びの姿勢と知識・理解を習得し、発展的な知識・理解およびその活用力を習得する「基礎・発展」期、2年は最終成果物研究を通じて知識・能力の統合と新しい知識の創出に取り組む「統合」期と位置づける。 学修目標の達成度は、それぞれの期の終盤に、以下の方針(アセスメント・プラン)に基づいて評価し、その評価結果に基づいて、授業科目内の教授方法や授業科目の配置等の改善の必要がないかを「医療経営・管理学専攻会議」、「教育課程連携協議会」において検討することで、教学マネジメントを推進する。
《アセスメント・プラン》
・「基礎・発展」期の評価:学生の成績評価を総合的に精査する。
・「統合」期の評価:学びの集大成としての最終成果物研究を、共通ルーブリックに基づいて審査する。